木の温もりいっぱい‟お家”のような施設

明るく広々としたリビング。利用者様の笑顔があふれます。

温もりと機能性を追求した、大規模木造建築

「施設はすべて木造でやりたかった」。はるすのお家とかちを運営する株式会社はるすの代表、佐藤徹様は建築当時を振り返ってそう話します。木造建築のメリットとして佐藤様が真っ先に挙げたのが、結露しないこと。「真冬でも全然、結露しないんですよ」と満足そうな表情。木という素材ならではの断熱効果も魅力のひとつと話してくださいました。

こうした背景から木造で施設を建設する業者を探していたところ、知人から紹介されたのが西川工務店。「木造をやるなら西川工務店だって。腕がいいからと言われてコンタクトを取ったんです」。西川工務店にとっては、かつてないほど大規模な木造建築の事例となりました。

はるすのお家とかち様の外観

スタッフが名古屋の施設を徹底視察して、図面を作成

佐藤様は本州で起業して以来、これまでにいくつもの施設を運営してきた実績の持ち主。はるすのお家とかち建設にあたっては、すでに名古屋で運営していた施設まで、西川工務店の担当スタッフが赴いて細かい部分まで打ち合わせを行いました。そのうえで、佐藤様が具体的に指定されたのは部屋数と必要な設備などが入った概略図のみです。そこから図面を起こし、調整を重ねて着工に至ります。

はるすのお家とかちが目指すのは、「自分のお家にいるような感覚で寛げる空間づくり」。機能面における快適性の追求も、その一環です。床は、木目調のシールを貼ったものではなくすべて本物の木材を使用。階段や廊下には随所に手すりを設置し、共有スペースは広々と明るい空間に。各部屋のお手洗いのドアを扉ではなくカーテンにしてあるのは、将来的に介護度が高くなってきた際のことを考えてのこと。佐藤様がこれまでに培ってきたノウハウをいかに正確に実現するか。そこが最大の焦点となりました。運営が始まってからも、手すりの追加などを実施。完成後もしっかりと、フォローを行わせていただいています。

全室個室。1部屋18平方メートル。

西川工務店担当者より

施設のスタッフ様、施設利用者様の両者にとって利用しやすくなるように設計事務所担当者様と時間をかけて打ち合わせを行い、工事を進めました。建築業者の視点からだけでは見えてこない使い勝手等も、施主様からたくさんのアドバイスを頂き建物へ反映した部分もありました。

建物自体も延床面積も1,900㎡を超える大規模な木造建築物だったので、工程・納期・職人の手配等、さまざまな検討事案がありましたが、協力業者様のお力添えもあり無事竣工を迎えることができました。